カテゴリー別アーカイブ: 工場見学

ベトナムのIT事情(ソフトウエアパーク)

日本アセアンセンターの視察ミッションにてベトナムのITをテーマに、ベトナムの最大都市である南部のホーチミン、首都のある北部のハノイ、そしてベトナムの中央部にあるダナンを訪問した。

まずベトナムだが、政府はIT産業に特別力を入れている。そのために大学の強化、ハイテクパークやソフトウエアパークなど、インフラを整備し、優遇税制策を適用して、外国からの投資を求めている。

下の写真はダナンにあるソフトウエアパークという建物だ。工場誘致の場合広大な土地に点在する工場を見るわけだが、ソフトウエアは大きな機械がいるわけではないので、ビル一つ相当数の会社が入居できる。ベトナムでは停電とかネット環境が必ずしも良くないが、このビルには発電機も装備されており停電はない。国際ネット回線(光幹線)はこのダナンに引き込まれているというから快適らしい。

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日系企業も何社か入っている。以下はWEB関連の会社だという。業務はSEOに関する業務だという。詳しくは説明できないとのことだが毎月6、000サイト作っているという。いったい何に使うかと推察すると、SEOの一つの要素である被リンクを増やすためにリンクを張るためのサイトを作っているのだ。毎日毎日新規のホームページを作るという単純作業は日本では採算が合わないが、ここベトナムではできるというのだろう。日本ではコストが合わないから諦めていることを、この会社はベトナムでやっていたのだ。職場環境もとても日本人には耐え難く狭い。比較的小さな部屋に30人はひしめいている。

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この会社もソフトウエアパークに入っているソフトウエア会社だ。母体の会社は昔の国営企業で、日本向け案件を専門的に担当する会社として独立したそうだ。

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実はここだけではないが日本向けの業務システムの案件を扱っている会社が多い。この日本向け案件としてどういうのをどう思うだろうか? 一般に想起できるのは、まず日本に営業所を持っていて、日本企業を回って開発委託を受け、開発案件の仕様の打ち合わせを行って、開発し納品、そしてメンテナンスするというものだがそうではない。

まずは客先と打ち合わせして仕様をまとめるといった経験が必要な技術者はいない。また居ても日本語が話せない。だから客先は日本のシステム開発会社だ、日本のシステム開発会社の下請けとして業務を引き受けているのだ。客先との打ち合わせは日本のシステム会社が行い、確定した仕様のものをベトナムの会社に委託するのだ。仕様の曖昧なところもあるから頻繁に仕様と途中経過の確認が欠かせない。

だからいまのベトナム人は、日本語を勉強し、日本のシステム会社の担当者の意図が理解できるようになることが一番の課題なのである。

いまのベトナムのソフトウエアレベルは日本の新入社員から入社5年までの経験程度の知識とレベルなのである。

ただ、以上は現状であり、急速に日本を追い上げていくことは間違いない。その点は後日述べる予定である。

植物工場(大阪府立大学)を見学してきた

関西社会人大学院連合からの案内で、大阪府立大学の植物工場を見学してきました。

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太陽光を利用した工場、人口灯(蛍光灯やLEDの光)を利用する工場、併用する工場の3つがあるそうだが、ここ大阪府立大学のは2番目の人口灯を使ったタイプだ。このタイプは、立地を選ばないのが特徴であるから都心の地下でも立地できる。

虫はつかないし、細菌の数も制御していて、洗わずにそのまま食べられる。天候による影響がないので年間を通じて安定供給が可能だ。そんな工場が都心の真ん中に作れるというすばらしい工場だ。

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下のようなスポンジの穴に種を入れて育てるのだ。基本的に水耕栽培で土は使わない。栄養分を含んだ水を供給し、光りを充てて光合成をさせて育てるのである。

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ちょっと聞くと理想的でもっとたくさん作ったらどうだ!と感じる。しかし、様々な課題があり現時点では採算が取れないそうです。

まず見かけはとてもきれいだがもちろん有機栽培ではない。無農薬だが供給する水はいわば化学薬品だ。その薬品が野菜に与える影響はなだわかっていないし、その化学薬品の水の廃棄の際の水処理も必要だ。

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2番目は生産設備だ。温度コントロール、照明コントロール、栽培装置の位置移動コントロール、停電対策、水供給、排水処理など巨大な投資の生産設備が必要だ。見ると家電など数万円〜数十万円で売る商品を作る生産設備と同様の設備で数百円の野菜をつくるのだ。発想を変えて、機械の生産設備ではなくて野菜工場用の安価な生産設備の発明が必須だと思う。

もちろん供給する水に混ぜる化学物質の配分の研究による生産量の向上と、できた野菜に与える影響の研究もまだまだ続ける必要がありそうだ。

ちなみにここの野菜はすでに売られていて、大阪を中心に以下で売っているそうだ

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サンドイッチのSUBWAYの野菜はここの野菜らしい。

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まだまだ課題が多いが期待はしたい分野だ。