ラオスの労働者はどうなのか(2014年ラオス視察報告)

2014年3月3日~3月8日までラオスの視察ツアーに参加しました。その中で今回は労働者としてのラオス人について私が感じたことを書きます。

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*ラオスで取れる綿花から日本の着物を作り、日本に輸出している。(2014/3/3)

まずラオスは国土の多くが山岳部高原部です。したがって高地の高原地帯で焼畑農業をしていた歴史があります。多くの国では、肥沃な場所は限られており、その肥沃な農地付近に集中して大きな集落、町があり、そこに人口が集中していて、周辺はほとんど人は住んでいないですが、ラオスは違います。

ラオスは、国土全体が肥沃な土地であることから、基本的に集落は小さく、国土全体にまんべんなく住んでいます。したがって情報交換は少なく、肥沃であるがゆえに地震や台風などの災害もないことから作物が安定しているので、衣食住に不自由はなく、国土が広いので土地を奪い合うようなこともないので、近所と争うこともなく穏やかに過ごしていて、人的交流も少ないので情報もなく特にほしいものはなく、それなりに非常に長い時間、豊かに穏やかに暮らしてきたという歴史があります。

近年、タイのTV放送が衛星を通じて見れるようになり、あらたな娯楽を獲得しました。結果、いろんなものが欲しくなってきたようです。つまり、昔は欲しいものがない、だからお金がいらない、仕事をする必要がないという状況でした。それば、欲しいものができた。手に入れるためにお金がいる。お金を得るために仕事をしたくなった。というのです。

でも実際仕事すると、農業のように明るくなったら働き始め、ちょっと疲れたら休み、誰かが訪ねてきたら農作業を中断し話をし、話がつきたらまた仕事をする。夕方になってしまえば明日すればいい。このような働き方になんら疑問をもたない。だから工場で働くのは大変です。朝遅刻してはいけない、休んではいけない。疲れたといっても休憩時間以外は休めない。

ラオス人にとって働き方が大きく変えなければなりません。したがって、そのような訓練を時間をかけて行わないといけません。

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*タイで作っている部品の一部工程をラオスに移し、タイの女性工場長を連れてきて生産している。労働者は機械のごとく働いている。(2014/3/7)

特によく聞くのは、遅刻、無断欠勤、無断早退が多いそうです。仕事の形態によっては、それを認めていつでも代替要員を確保するか、厳しく指導して解雇も覚悟してそれをなくすかは、それぞれの会社の事情で決めなければなりません。

訓練では、工場で働くということの習慣づけとともに文字の学習指導も必要だそうです。識字率が低いことと、少数民族は別の言葉や文字を使っているからです。

よくラオス人に限らずですが東南アジアの人間は言ったことしかしないとか、工夫がないとか言われます。では日本人はそんなに優秀ですか?私は言ったことしかしない、工夫をしない日本人をすごくたくさん知っています。工夫して言わないことも率先して行う日本人はまれではないでしょうか?

つぎに人材募集ですが、各地に出向いて地域の有力者にお願いして説明会を行う必要があるそうです。実際に説明会を開くと本人ではなくて両親が聞きに来るそうです。理由を聞くと、ラオスでは人さらいが多い歴史があるようです。どこかで人を募集しているということで出向くと、そのままトラックに乗せられてどこかに売られていったそうです。だから、地元の有力者に説明し、まず有力者におかしな会社ではないことを説明し、その後両親に説明したうえで、本人の面接になるというわけだ。

実際に雇用が決まってもほとんどの人は自宅から通勤はできないので寮を完備することになります。先に書いたように住居が分散しているので、自宅から離れたところで働くことになります。仮に工場に近い人でも交通網が整備されていないことも理由です。

なお寮は民族ごとに分ける必要があるそうです。別の民族とは同じ家に住めないそうです。でも現状では狭い部屋であること、複数人詰め込むことは問題ないようです。

多くのラオス人は6人平均ですが、農繁期以外は4人おれば日々の農作業はできるということで、2人の労働力が余っています。したがって、従来通り農作業をしながら工場で働く人ではあるようです。ただ問題は、工場で働ける人は実はすでにタイの工場に働きに行っているのです。

ラオスは人件費が安いという理由で工場を作っても、どうせ自宅から通勤できず寮生活なら、給与の高いタイに働きに行くということです。何等かの事情で、タイに行けない人がラオスの工場で働くことになります。

元々人口が少なく、住居が分散していることに加え、多くの労働者はタイに取られれていますので、あまり確保できません。したがって大人数を必要とする工場は無理です。首都のビエンチャン付近でもせいぜい数百人でしょう。

まとめると、

1.ラオスは人口が少なく分散しているので、1,000人を超える労働者を必要とする工場は無理です。

2.労働者の募集は、各地域の有力者を訪問説明して、その地で採用面接などをする必要があります。

3.雇用したら民族の数だけ、別棟の寮を用意します。

4.雇用したら数か月研修を行い、遅刻、無断早退、無断欠勤をしてないけないことを教えます。

5.字の読めない人には作業に必要な文字を教えます。

*勤務時間などについて徹底するために継続的な指導が必要です。

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*ラオスの高地でオーガニックトマトの栽培をしている。トマトを収穫しているのではなく、オーガニックトマトの種を生産している。

ラオスの労働者はどうなのか(2014年ラオス視察報告)」への1件のフィードバック

  1. 澤山武文

    わかりやすいご説明、要点がまとまっていて非常に参考になりました。
    ラオスへの市場視察のためにWeb検索中に、このページと遭遇しました。

    ありがとうございました。
    農業機械メーカーです

    返信

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